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トロンボーン

トロンボーンは実にほのぼのとした音で、実に魅力的である。その楽器の構造上、速いパッセージはちょっとしんどいが、ミッド・テンポ〜スロー・テンポでの、丸くほのぼのとした音は、実に魅力的である。

リップリード(唇を発音源とする)の気鳴楽器の一つ。西洋音楽のいわゆる金管楽器に属し、トランペットと同様、管は円筒形を基本としている。現在一般に用いられているのは、管の一部をスライドさせることで管長を変え、それによって音高を変えることができるスライド式トロンボーンである。これは構造的には非常に単純で、外見上は長い1本の管を途中で2回折り返した形をしているが、実際には3本の管とそれをつなぐ2本のスライド管からなっている。スライド管のうち、歌口から奏者の前方に出ているものは、演奏中につねに動かして必要な音高を得るために用いられ、前方から折り返してきて奏者の肩の後方に位置するものは、楽器自体のピッチを微調整するために用いられる。実際の発音は、スライドをいちばん手前に引いた位置(第一ポジション)からスライドを伸ばして、順に半音ずつ低い第七ポジションまでの音を唇の調節による倍音の選択と組み合わせてなされる。このスライド管がトロンボーンの大きな特色で、これによってポルタメントなど他のいわゆる金管楽器には困難な演奏が可能となる。今日もっとも使用されるスライド式はテノール(B♭管)のタイプで、テノール・バス(通常B♭管、弁の操作でF管に切り替え可能)がこれに次ぐ(日本大百科全書)。



Last modified: Sat, 26 Jun 2010 17:26:36 +0900
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