ホーム > トランペット > アート・ファーマー
アート・ファーマー
アート・ファーマー(Art Farmer、1928年8月21日 - 1999年10月4日)は、アメリカ合衆国アイオワ州カウンシル・グラフ出身のジャズ・トランペット奏者、フリューゲルホルン奏者。双子の一人として生まれる。一緒に生まれたアディソン・ファーマーも、後年プロのベーシストとなり、しばしば兄弟共演も行われた。ライオネル・ハンプトン楽団で活動した後、1953年にプレスティッジ・レコードと契約し、初のリーダー・セッションを行う。同年にはクリフォード・ブラウンと共演。1957年から1958年にかけて、ソニー・クラークのレコーディングに参加。日本で人気の高い作品『クール・ストラッティン』でも、アートの演奏が聴ける。1959年末から1962年末にかけて、サックス奏者ベニー・ゴルソンとの双頭バンド、ジャズテットで活動。アーゴから6枚のアルバムを発表する。その後はジム・ホールなどを従えて活動。この頃から、トランペットよりもフリューゲルホルンの演奏を重視し始める。
- Art Farmer Septet [+1] (1953-6)
- Early Art (1954/1/20, 11/9)
- When Farmer Met Gryce (1954/5/19, 1955/5/26)
- Gene Ammons / Jammin' With Gene Ammons All Stars (1956)
- Two Trumpets (1956)
- Quincy Jones / This is How I Feel About Jazz (1956)
- Farmer's Market (1956)
- Cliff Jordan / Clif Craft (1957)
- Gene Ammons / All Stars Funky (1957)
- Hank Mobley / Quintet (1957)
- Curtis Fuller / Vol.3 (1957)
- Sonny Clark / Cool Struttin'[+2] (1958)
- Horace Silver / Further Explorations (1958)
- Modern Art (1958)
- Meet the Jazztet (1960)
- Art (1960)
- Gerry Mulligan / Night Lights (1963)
- To Sweden with Love (1964)
- The Summer Knows (1976)
- Big Blues (1978/2/2-3)
- Maiden Voyage (1983)
- In Concert (1984)
Art Farmer Septet [+1] (1953-6)
Source:Wikipedia 2015/12/19
- Mau Mau (Jones-Farmer) 5:15
- Work of Art (Jones-Farmer) 5:46
- The Little Bandmaster (Jones-Farmer) 4:06
- Up in Quincy's Room (Gigi Gryce) 4:00
- Wildwood (Gryce) 2:58
- Evening in Paris (Quincy Jones) 2:41
- Elephant Walk (Jones) 3:25
- Tiajuana (Gryce) 2:49
- When Your Lover Has Gone (Elner A.Swan) 5:10
5-8: Art Farmer, tp; Jimmy Cleveland, tb; Charlie Rouse, ts; Danny Bank, bs; Horace Silver, p; Percy Heath, b; Arthur Taylor, ds; Recorded in Jun. 7, 1954 at Van Gelder Studio in Hackensack, New Jersey
9: Art Farmer, tp; Barry Harris, p; Doug Watkins, b; Arthur Taylor, ds; Recorded in NJ; Aug. 3, 1956 / Fant. OJCCD-054-2 (Pres. 7031)
Early Art (1954/1/20, 11/9)
Source:Wikipedia 2015/12/19
- Autumn Nocturne (Gannon, Myrow) 4:06
- Soft Shoe (Farmer) 4:59
- Confab In Tempo (Farmer) 3:55
- I'll Take Romance (Oakland, HammersteinII) 4:57
- Wisteria (Farmer) 4:33
- I've Never Been In Love Before (F.Loesser) 3:49
- I'll Walk Alone (Styne, Cahn) 3:56
- Gone With The Wind (Wrubel, Magidson) 4:08
- Alone Together (Dietz, Scwartz) 3:58
- Preamp (Farmer) 3:36
2-5: Art Farmer, tp: Sonny Rollins, ts; Horace Silver, p; Percy Heath, b; Kenny Clarke, ds; Recorded January 20, 1954 at Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey / V. VICJ-41552 (New Jazz NJLP 8258)
When Farmer Met Gryce (1954-5)
せめて1曲くらいスタンダードが入っていれば、もっと人気の出たアルバムだったかも知れない。60年代のアート・ファーマーの美しいトーンに、はまってしまうファンが多い。私もその1人だったが、彼の本質はやはり本作のような50年代のアルバムに聴かれる均整のとれたハードバッパーだと思う。ソニー・クラークの「クール・ストラッティン」などでも聴かれるブリリアントなプレイが魅力的だ。本作では、当時も進歩的なミュージシャンジジ・グライスと組んだ完成度の高いアルバムである。特にA面4曲は、ホレス・シルバーのリズムセクションが参加しているため、この時期これ以上のプレイはないと思う。ファーマーのふぁーまーたる所以は、やはりどんなテンポでプレイしても均整のとれたフレーズなんだということ。ジジ・クライスの抑制の効いたフレーズも良い。B面はリズム隊ががらっと入れ替わるが、その分ホーンの出番が多いようだ。繰り返しになるが、60年代のアーゴの諸作も素晴らしいが、プレスティジ時代のファーマーの力強さが彼の本来の魅力だと思う。(2009/06/05 21:21)
Side A:
- A Night at Tony's (Gryce) 5:06
- Blue Concept (Gryce) 5:03
- Stupendous, Lee (Gryce) 5:47
- Deltitnu (Gryce) 4:18
- Social Call (Gryce) 6:04
- Capri (Gryce) 5:01
- Blue Lights (Gryce) 5:19
- The Infant's Song (Gryce) 5:15
Two Trumpets (1956)
Side A:
- The Third (Byrd) 7:37
- Contour (K.Drew) 7:35
- When Your lover Has Gone (Einar A.Swan) 5:10
- Dig (M.Davis) 14:26
- 'Round Midnight (Monk-Williams) 6:39
Quincy Jones / This is How I Feel About Jazz (1956)
- Walkin' (Carpenter) 10:44
- A Sleepin' Bee (Arlen-Capote) 4:38
- Sermonette (Adderley) 5:58
- Stockholm Sweethin' (Q.Jones) 5:38
- Evening in Paris (Q.Jones) 4:04
- Boo's Blues (Q.Jones) 5:09
Farmer's Market (1956)
ブラウニーの流れを汲むラッパの中でも、アート・ファーマーは音色の美しさと円やかさ、そして暖かい歌心は「春の妖精」に接する時のように心を捉えます。ファーマーは農民です。しかも芸術的農民なのです。そういえば、アートがファースト・ネーム、勿論、源氏名ですが何人かのハード・バッパーがおりますな。アルトのペッパー、そしてJMを率いていたのはブレイキー。3月になった今日は、堅苦しいことは抜きにして久々にダンモの話題です。それは、アート・無礼講?! さて、アート・ファーマーの名前のうち、芸術のほうを使えば「モダン・アート」という作品がありますが、農民のほうでは本作「ファーマーズ・マーケット」です。(2010/03/01 22:19)A1"With Prestige"は、ドリューがこのセッションのために書き下ろした2曲のオリジナルのうちの1つ。いかにもハードバップという感じの演奏ですね。テーマの後、ファーマー、モブレー、ドリューがソロを展開してテーマに戻ります。A2"Ad-dis-un"もドリューのオリジナルで、マイナーな曲調がファンキーです。ファーマーやモブレイはあんまり根性なさそうなところが特徴です。いい意味でB級の味、抑制が効いているところがよろしいと思います。A3 "Farmer's Market"は、タイトル通りにファーマーのオリジナルで、初演は本作よりも遡って52年のワーデル・グレイとのセッションだそうです。ドリュー、ファーマー、モブレーと、本作中では最も力強い農民的なソロが展開されます。
B1"Reminiscing"は、アルトのジジ・グライスの書いたバラード。モブレーが抜けたファーマーのワン・ホーン・カルテットになりますが、ジジ・グライスが馬場さんのところの婿養子になったらジジ馬場やな、なんてことを考えながらしみじみと聞きましょう。B2"By Myself"は、スタンダードナンバーで、これもワン・ホーン・カルテットです。テーマからそのまま、ミュートを付けた軽やかな吹奏が、マイルスとは別の寛いだ味を醸し出します。最後の"Wailin' with Hank"は、モブレーのオリジナル。ハードバピッシュな雰囲気が、もうもう溜まりません。モブレーのテナーが豪快に飛ばします。ファーマーも鋭いアタックの吹奏に変身します。ドリューがソロを展開した後は8小節交換でエルヴィンとのとのチェイスがあって、彼のダイナミックなソロを経てテーマに戻って終わりです。久々に両面通して聴きましたが、あっという間の36分です。
Side A:
- With Prestige (K.Drew) 5:11
- Ad-dis-un (K.Drew) 6:20
- Farmer's Market (A.Farmer) 5:50
- Reminiscing (G.Gryce) 4:55
- By Myself (Arthur Schwartz) 7:01
- Wailin' with Hank (H.Mobley) 7:14
Cliff Jordan / Clif Craft (1957)
とってもあごの出た顔付きでありまして、子供の頃は“アントニオ猪木”とか“クッキングパパ”などと呼ばれていたに違いない。直さんは、このジョーダンが大好きだそうで手持ちのCDをチェックしてみた。BN盤はクリフ・ジョーダン、リバーサイド系はクリフォード・ジョーダンとクレジットされているみたい。本作はBN盤なので、クリフ・ジョーダンになっているわけか。んで、クリフ、またはクリフォード・ジョーダンという人は、日本では昔から余り人気がないようで、この時代のロリンズの陰に隠れていたようだ。聴きなおしてみると、さすが直さんが大好きなサキソ奏者、シカゴの出身で、ジョニー・グリフィン、ジョン・ギルモア、ジョン・ジェンキンスとは同じ高校だったというのだから驚き。ということで『クリフ・クラフト』。訳すと『崖っぷち職人』といったところだろうか。韻を踏んでいて、なかなか洒落たタイトルだと思う。(2008/11/28 21:29)
- Laconia (Jordan) 7:04
- Spul-Lo Blues (Jordan) 8:28
- Cliff Craft (Jordan) 6:28
- Confirmation (Parker) 7:32
- Sophiscated Lady (Ellington) 6:43
- Anthoropology (Gillespie-Parker) 7:03
Modern Art (1958)
もし仮に人生をやり直せるとしたら、そして人並みの才能があったならばですが、モデルとして忠実に再現したい人物がいます。大天才はともかくとして、芸術家にとって自分の全てを出し尽くした作品はそう沢山生まれません。ある時期に作った作品を生涯越えられない人も沢山います。その男、農民のほうでは「ファーマーズ・マーケット」という作品がありますが、芸術のほうではこの「モダン・アート」という超名盤があります。天は二物を与えずと云いますが、神さまは気前よく素晴らしいメンバーを集めてくれました。パーソネルを確認すると、まさにオールスターといった感があります。その傑作の代償に、その後本作を越えるために随分と苦しんできたようです。あまりに絶望的な苦しみを課すことで、辛うじて当時のダンモ世界の均衡は保たれていたのかもしれません。(2010/03/03 22:06)非常に生真面目な性格で、真剣に音楽と向き合う姿は全ての共演者から畏敬をもって見られていました。その性格は、本作でも端正でよく整理された美しいアドリブラインにも表れています。 若い時分は、麻薬禍にあえぐ先輩マイルス・デイヴィスを物心両面で支えたと云います。生活に行き詰って楽器を質入れしてしまったマイルスに、自分の楽器を快く貸したというエピソードもあるくらいです。A1"Mox Nix"は、ファーマーのオリジナルでファンキーな雰囲気をもったテーマの後、ファーマー、ゴルソン、エヴァンスの順に展開されます。A2"Fair Weather(晴れ)"は、ゴルソンのオリジナルで、フランス映画「殺られる」のテーマ。ゴルソン・ハーモニーによるテーマの後、前曲と同じ順番でソロが展開されます。エヴァンスがホレス・シルヴァー的なのが面白いと思います。A3"Darn That Dream"は、スタンダード・ナンバー。ファーマー好みの曲なんだと思いますが、抒情的な吹奏を聴かせてくれます。A4"The Touch of Your Lips"は意味深なタイトルですが、英国のバンド・リーダーだったレイ・ノーブルの作品。
B1"Jubilation"は、ジュニアー・マンスのオリジナルでファンキー調のテーマの後、ゴルソン、ファーマー、エヴァンスの順でソロが展開されます。B2"Like Someone in Love(恋の気分で)"は、A3と同じジミー・ヴァン・ヒューゼンのスタンダード曲。JMによる名演もありますが、ここでのゴルソンのテナー吹奏も絶妙です。ファーマーのミュート吹奏、エヴァンスが続いてテーマに戻ります。B3"I Love You"とスタンダードが続いて、ファーマーのミュート吹奏の後、エヴァンス、ゴルソン、ファーマーのソロが展開され、ソロ交換で盛り上げてくれます。最後の"Cold Breeze"は、ガレスピー・バンドのピアノだったウェード・レギーという方のオリジナル。これを知性派アルトのジジ・グライスがアレンジしたもの。アップ・テンポで、曲想も一味違います。ファーマー、ゴルソン、エヴァンスが快演して締めくくります。全体に1曲当りの演奏時間も適度で、飽きのこないうちに終わってしまいます。やっぱり超名盤でした!
Side A:
- Mox Nix (Farmer) 4:41
- Fair Weather (Golson) 5:45
- Darn That Dream (De Lange-Van Heusen) 4:00
- The Touch of Your Lips (Ray Noble) 4:57
- Jubilation (Junior Mance) 4:17
- Like Someone in Love (Burke-Van Heusen) 5:58
- I Love You (Cole Porter) 7:03
- Cold Breeze (Wade Legge) 3:56
Meet the Jazztet (1960)
- Selenata (Anderson-Parrish) 3:29
- It Ain't Necessarily So (Gershwin) 4:27
- Avalon (Rose, DeStylva, Jolson) 3:27
- I Remember Clifford (B.Golson) 3:08
- Blues March (B.Golson) 5:16
- It's All Right with Me (C.Porter) 3:52
- Park Avenue Petite (B.Golson) 3:32
- Mox Nix (A.Farmer) 4:00
- Easy Living (Robin, Ranger) 3:32
- Killer Joe (B.Golson) 3:52
Art (1960)
- So beats my heart for you (P.Ballard, C.Henderson, T.Waring) 4:38
- Goodbye Old Girls (R.Adler J.Ross) 4:24
- Who Cares (Gershwin) 5:15
- Out of the Past (Golson) 5:20
- Younger Than Springtime (Hammerstein II, Rodgers) 5:38
- The Best Thing For You Is Me (Berlin) 4:06
- I'm A Fool To What You (J.Herron, F.Sinatra) 5:27
- That Ole Devil Called Love (D.Fisher, A.Roberts) 4:14
To Sweden with Love (1964)
source: wikipedia
- Va da du? (Was It You?) (trad) 5:19
- De Salde Sina Hemman (They Sold Their Homestead) (trad) 6:10
- Den Motstravige Brudgummen (The Reluctant Groom) (trad) 5:47
- Och Hor du Unga Dora (And Listen Young Dora) (trad) 5:50
- Kristallen Den Fina (The Fine Crystal) (trad) 3:11
- Visa Vid Midsommartid (Midsummer Song)(H.Norien, B.Lindstorm) 6:22
The Summer Knows (1976)
source: wikipedia
- The Summer Knows (A.Bergman, M.Bergman, M.Legrand) 7:42
- Manha Do Carnival (L.Bonfa, A.Maria) 5:24
- Alfie (B.Bacharach, H.David) 4:55
- When I Fall In Love (E.Heyman, V.Young) 6:13
- Ditty (A.Farmer) 4:45
- I Should Care (S.Cahn, A.Stordahl, P.Weston) 5:30
Big Blues (1978/2/2-3)
source: wikipedia 2015/12/19
- Whisper Not (B.Golson) 8:45
- A Child Is Born (T.Jones) 7:39
- Big Blues (J.Hall) 7:25
- Pavane for a Dead Princess (M.Ravell) 10:53
Maiden Voyage (1983)
- Nica's Dream (H.Silver) 5:55
- Ruby My Dear (T.Monk) 4:47
- Blue Bossa (K.Dorham) 6:27
- Goodbye Pork Pie Hat (C.Mingus) 5:36
- Blue In Green (M.Davis, B.Evans) 6:09
- Maiden Voyage (H.Hancock) 7:08
- Naima (J.Coltrane) 7:08
In Concert (1984)
Source:eil.com 2016/4/9
- Half Nelson (M.Davis) 13:02
- Darn That Dream (J.Van Heusen) 8:25
- Barbados (C.Parker) 11:13
- I'll Remember April (Raye,Johnson,dePaul) 14:08