Jazz Standards G~
N O P Q R S T U V W X Y Z
G
- Gentle Rain
"We both are lost and alone in the world, Walk with me in the gentle rain"(私たちは迷子となり、ここは誰もいない世界、この柔らかな雨のなか、僕と歩いていこう)。映画では雨が降っても傘をささないが・・・。alone(迷子)というのは比喩で、世間から追い出されはぐれ者の二人。雨も世間の冷たい仕打ちを表しているんだと思うけど、君といればその雨も優しげに感じるという相思相愛の歌。1966年クリストファ・ジョージ主演の映画『ザ・ジェントル・レイン』の主題歌。- Diana Krall / Love Scenes
- Get Happy
1930年に作られた Harold Arlen 最初の成功作。同年のレビュー「9:15レビュー」 でルース・エティングが紹介した。作詞は Ted Koehler- Jay Jay Johnson / The eminent, Vol.1
- Kenny Burrell, Vol.2 (BlueNote)
- Sing easy / Frank Sinatra
- Rosemary Clooney / Sings The Music Of Harold Arlen
- Phil Woods Quartet - Woodlore
- Get Me to the Church on Time
- Shelly Manne & His Friends / My Fair Lady
- Oscar Peterson plays My Fair Lady
- Rosie Solves the Swingin' Riddle!
- The Girl from Ipanema
- Oscar Peterson / We Get Requests
- Stan Getz / Joan Gilberto
- Go Away Little Boy
キャロル・キングとゲリー・ゴフィンのコンビが1962年に共作。これは禁じられ た恋の歌。同年秋からスティーヴ・ローレンスのレコードがヒットし、ミリオン・ セラーになっている。その後もヒット・レコードがあり、1977年には大胆にアド リブしたドラマティックなマリーナ・ショウのレコードが評判になった。アンは スロー・テンポで切ない心情を見事に表現している。2コーラス目からトリオと 共にスインギーなアプローチで巧みにフェイクしながら熱く盛り上げる。うまい。 彼女はこれをコンサートでもよく歌った。- Blue Burton / Ann Burton with The Louis Van Dyke Trio
- God Bless' the Child
ビリーはこの曲の由来について、その自叙伝の中で語っている。某月某日、いく らかの金が必要になり、ビリーが出資した金でレストランを経営しているママの ところへ行った。1セントもくれないママに、「神は自分で金をつくる子を祝福 したまうわ」と言い残して、表に出た。そんな母娘の葛藤を歌にしたんだ。- Rosemary Clooney / Here's to My Lady ( 1978, Concord )
- We Can Fall in Love / Kimiko Kasai ( CS. 25AP-260 )
- Portrait of Sonny Criss (1961, Prestige )
- Billie Holliday / Lady Sings The Blues ( 1956, Verve )
- The Bridge / Sonny Rollins
- Keith Jarrett - Standards, Vol.1
- Billie Holiday / Lady in Autumn (Disk 1)
- Good-Bye
- Journey / Yasuko Agawa
- Frank Sinatra sings for only the lonely (Capitol)
- Goody Goody
- Ella Fitzgerald at the Opera House
- The Good Life
原曲はフランスのギタリストで歌手のサッシャ・ディスカルが作曲した、1962年 のフランス映画「新・7つの大罪」のテーマ曲。63年にジャック・リアドンが英 語詞を書き、トニー・ベネットのレコードがヒットした。真のグッド・ライフと は何なのかを語る、かなり教訓的で深みのあるバラード。アン・バートンの説得 力は強い。そして、ラストの“バイバイ”の、何とキュートなことか。- This is my love / Kimiko Kasai
- Hank Mobley / Turn around
- Blue Burton / Ann Burton with The Louis Van Dyke Trio
- Hank Mobley / Turn around
- Good Morning Heartache
ちょっと切ない想いを描いたこの曲は、Billy Holiday の名ヴァージョンでも知られる、大人のラブ・ソング。この曲を作ったのは、アイリーン・ヒギンバサム、Ervin Drake, そして Dan Fischer の3人。アイリーンはテデイ・ウィルソン(p)の奥さんだった人で、Carmen McRae は彼女の進めでピアニストとして幅広く活動するようになったという。Carmen McRae はシンガーとして活躍する以前は、ピアニストだったんだね。物憂いトーンのこの曲は、勿論詩もメロディーも素晴らしいんだけど、タイトルがまたいい。朝起きても胸が切ないといった、ストーリーを感じさせるタイトルに惹かれてしまう。そういう魅力的なこの曲にインスパイアされて小説を書いたのが、フランスの Francoise Sagan, 1954年の初めての小説「悲しみよこんにちわ(ボンジョール・トリステス)」。- Rosemary Clooney / Here's to My Lady ( Concord )
- Billie Holliday / Lady Sings The Blues ( Verve )
- Green Dolphin Street
Bronislaw KaperがMGM映画『大地は怒る』のために書いた作品。後にマイルス・ディヴィスも採りあげるが、ウィントン・ケリーはアルバム『ケリー・ブルー』で彼本来のスィンギーな良さを見事に現してみせた。- The O.Peterson Trio with M.Jackson / Very Tall ( 1961, Ver. )
- Barney Kessel / The Poll Winners ( Mar.18-19, 1957, Contemporary )
- Eric Dolphy Quintet / Outward Bound ( Apr.1,1960, New Jazz 8236 )
- Yoshihiko Hosono featuring Toshihiro Nakanishi / Without A Song ( Mar.1997, Mingos KEI-0001 )
- Walter Bishop Jr. / Speak Low ( Mar.14, 1961, Jazztime JT002 )
- Kenny Drew / By Request ( Aug.24 & 25, 1985, Baystate )
- Miles Davis / 1958 Miles ( May.26 & Mar.4, 1958, CS.20AP-1401 (omnibus))
- Bobby Enriquez / The Wildman Meets the Madman ( Oct. 30-31, 1981, K. K28-AP6146 (GNP))
- Sonny Rollins on Impulse! ( Jul.8, 1965; Imp. A-91 )
- Guess I'll hang my tears out to dry
- Frank Sinatra sings for only the lonely (Capitol)
- Jaye P. Morgan with Hugo Winterhalter and His Orchestra
- Go! / Dexter Gordon
H
- Happiness A Thing Called Joe
1942年の作品、バーノン・デュークの曲を中心に構成されたレビュー「キャビン・イン・ザ・スカイ」の映画化(1943年MGM)でエセル・ウォーターズが歌い同年度のアカデミー主題歌賞にノミネートされた。作曲はハロルド・アレン、作詞はエドガー・Y・ハーバーグ。- Nancy Wilson / But Beautiful
- Rosemary Clooney / Sings The Music Of Harold Arlen
- Here's That Rainy Day
ジョニー・バークとジミー・バン・ヒューゼンが1953年に書いた比較的新しい曲。しみじみとしたバラードである。雨や波止場は日本の歌謡曲とか演歌の常連であるが、こういう風にバラードに登場するのは珍しい。日本人向けのスタンダードということになるだろうか。と言ってもここで雨は比喩的な存在。昔、人生には雨が降るような不運な日がきっとあるよと言われて、それを聞き流した自分だが、なるほどそういう日がある。今、恋を失ってそれがよくわかるという一種の「だから言ったじゃないの」型の曲。- Wes Montgomery / Solitude Part 2(1965, BYG)
- Bill Evans / Alone(Verve)
- Art Pepper / Living legend(1975, Cont.)
- He Was Too Good To Me
ロレンツ・ハート(詞)とリチャード・ロジャーズ(曲)のコンビの作。1930年のミュージカル「シンプル・サイモン」のために書かれたが、実際には使われなかった。しかし良い歌なのでスタンダードになり、クリス・コナーやカーメン・マクレエのレコードもある。私には素晴らしすぎた彼、私はこれからどうして生きていこう。という哀しみの歌。押さえたアンの歌唱、ピエのソロが美しい。- Blue Burton / Ann Burton with The Louis Van Dyke Trio
- Honey Suckle Rose
1928年にファッツ・ウォーラーが作曲、アンディ・ラザフが作詞、ミュージカル「ロード・トゥ・コール」に挿入された歌曲である。1990年頃、ブロード・ウェイではザ・ニュー・ファッツ・ウォーラー・ミュージカル・ショウ「エイント・ミスビヘイヴィン」が上演されて好評を博したが、その中でも歌われており、ウォーラーの代表作のひとつ。- Sarah Vaughan at Mister Kelly's / 1957, Mercury
- Ella and Basie / 1963, Verve
- How About You
1941年の映画「ベイブス・オン・ブロードウェイ」のために、ラルフ・フリードが作詞して、バートン・レーンが作曲した。アメリカの雰囲気がたっぷりの、オシャレなラブ・ソング。「私は、6月のニューヨークが好き。ジョージ・ガーシュインの曲も好きなのだけど、あなたはどうでしょう」、この曲の8小節を聴くたびにそんなことばかり話してないで、早く気持ちを伝えなさいと言いたくなってくる。だけど、恋は、やっぱりその人のペースなんですね。- Conversation with myself / Bill Evans ( Verve )
- Kenny Burrell, Vol.2 ( Bluenote )
- Songs for swingin' Lovers / Frank Sinatra ( Capitol )
- How Deep Is The Ocean
アービング・バーリンが1932年に書いた。愛は海よりも深く、山よりも高いといわれるバラード。時代がかった歌だが、説得力はあり、変わらぬ人気を誇る。バーリンのバラードの特徴は、女性が男性に感じる母性愛みたいなニュアンスがあり、この人は放っておけないという気持ちにさせてしまうのである。大したものである。が、ロレンツ・ハートの不良ぽい都会の感じからすると、相当田舎臭い。それがアービング・バーリンである。で、当方の好みで選ぶとどうぢてもバーリングのものは少なくなってしまうのですね。
- Miles Davis Vol.1 ( BN1501)
- Bill Evans ( 1929-1980 ) - a tribute/Jimmy Rowles
- Tenor Conclave ( Pres.7074 )
- Hurray For Love
1948年の作品でユニバーサル映画「カスバ(迷路)」の中でトニー・マーティンが紹介した。作曲はハロルド・アレン、作詞はレオ・ロビン。- [495]Rosemary Clooney / Sings The Music Of Harold Arlen
I
- I Can't Get Started (言い出しかねて)
バーノン・デュークはロシアからの亡命貴族。ロシアの豊富なメロディの水源が彼の曲を多数スタンダードにしている。これはまたジョージの兄、アイラ・ガーシュインの歌詞による作品でもある。だから非常に贅沢なコンビによるバラードということになる。色々と試したけれど、どうしてもあの人をウンと言わせられない、という内容は「言い出しかねて」という題名にそぐわないかも知れないが、語感はピッタリである。シナトラ以下大勢歌っているが、アニタのリラクタントな味わい妙に相ふさわしい。- This is Anita ( Recorded inLA. on February 1956, Verve )
- Something blue / Mari Nakamoto ( born on March 26, 1947 )
- Sonny Rollins / A night at the Village Vanguard ( 1957 , Bluenote )
- The best of Max Roach and Clifford Brown in concert! ( 1954, GNP )
- I Can't Give You Anything But Love(捧ぐるは愛のみ)
ポピュラーなスタンダード。日本でも特に人気の高い歌の一つ。名コンビのドロシー・フィールズとジミー・マクヒューがあ1928年のレヴュー「リュー・レスリーのブラックパーズ」のために書いた愛の歌。アン・バートンは珍しくもヴァースから歌う。常識的なミディアム・テンポではなく、ぐっと落とした大変に難しいテンポでしっかりと歌い込み、誠実さと美しいセンチメントを感じさせる。素晴らしい歌唱力だ。- Blue Burton / Ann Burton with The Louis Van Dyke Trio
- I Don't Know Enough About You
- Diana Krall / Love Scenes / V.MVCI-24004 (Imp.)
- I'll Remember April(4月の想い出)
40〜50年代のジャズメンが実によく演奏してきた曲である。ドン・レイ(D.Raye)、ジーン・デ・ポウル(G.DePaul)、パット・ジョンストン(P.Johnston)の共作になる、1941年の作品。42年の映画「凹凸カウボーイの巻」の主題歌。通常はアップテンポで演奏されることが多い。Sonny Clarkは、無伴奏ソロでメロディの美しさを引き出すために、敢えてバラードで演奏している。アップ・テンポのものとは一味違った、原メロディの味が引き出されているが、クラーク自身のスタイルも他のトラックと違って、両手を十分に駆使した、よりスケール感のある仕上がりになっている。Charlie Parker with Stringsでは途中I'll Remember Aprilのメロディをちょっと引用するが、実際は別の曲でRockerが正しい。Bill Evansの演奏として残されているのは、トニー・スコットの「Complete Tony Scott」(RCA)だけ。Zoot Sims - Choiceの彼のワン・ホーン・プレイ、「水を得た魚」とはまさにこのトラック、小難しいマリガンの指示に従うことなく、自由自在に泳ぎ回る。途中でブルックマイヤーの洒落た合いの手が作り出す小さな渦巻きや、岩場をスルスルとくぐり抜ける若鮎のようなズートは、初っ端から実に良い気分にさせてくれる。- Bud Powell Trio (Roul.) 1947
- Charlie Parker with Strings (Ver.) 1950
- Stan Getz at the Shrine (Ver.) 1954
- Zoot Sims - Choice (PJ) 1954
- Miles Davis - Blue Haze (Pres.) 1954
- MJQ - Concorde (Pres.) 1955
- Hampton Hawes Quartet - All Night Session, Vol.2 (Comt.) 1956
- Sonny Clark Trio (BN) 1957
- Bill Evans(1929-1980) - a tribute, #6 John Lewis (Palo Alto Jazz) 1982
- I Must Have That Man
ビリーにとっては忘れらぬ思い出の曲、音楽的分身とさえいえるレスター・ヤングと初めて共演したあレコーディング(1937年1月)の中で取り上げた曲である。人間的にもレスターに惹かれていたビリーは初共演を吹き込んだ直後から、レスターと同棲するんだ。- That's him! / Abby Lincoln ( 1957, Riverside )
- Billie Holliday / Lady Sings The Blues ( 1956, Verve )
- In the Still of the Night
「夜の静けさに」と訳され、ドラマティックな曲想を持つコール・ポーター1937年の傑作。MGMミュージカル「ロザリー」より。内容は読んだまま、文字通り、恋する者が夜の静けさの中に恋人を思うという内容で、シナトラやサミー・ディビスといった迫力ある歌唱力を持つシンガーが得意とする。- Ring-A-Ding Ding! / Frank Sinatra (1960, Reprise)
- Ella Fitzgerald Sings the Cole Porter Songbook, Vol.1 ( Verve ),
- It Had to Be You
1924年にGus Kahn が作詞、Isham Jonesが作曲したもので彼のバンドの演奏でヒットしたという古いナンバー。アニタの『クール・ヒート』というアルバムでも聴かれる。きっと君なんだ、ずっと僕が探し求めてた人は。僕を本当の僕にしてくれたり、ブルーな僕にしてしまう人。君のことを考える幸せでさえ、結局は切なくなってくるだけ、と唄う。メグ・ライアン主演の『恋人たちの予感』では、バックで流れるのがシナトラが唄うこの曲だったりする。Wikipedia(英語)では、Harry Connick, Jr、Kenny G、Ella Fitzgerald、Billie Holiday 他の紹介がある。- Anita O'Day Sings Jimmy Giuffre Arrangements / Cool Heat ( 1959, LA / Verve )
- Zoot Sims & Al Cohn / A Night at the Half Note ( Feb. 6 & 7, 1959 / UA )
- Wikipedia
- I Thought About You(思い出はあなただけ)
ジミー・ヴァン・ヒューゼン作曲、ジョニー・マーサー作詞になる1939年のナンバー。ミルドレッド・ベイリーの歌ったベニー・グッドマン楽団のレコードがヒットしたが、ナンシーはドライブを効かせてエモーショナルに歌っている。バーブ時代のエラのバラード集では、ゲッツの見事なソロ、歌唱の安定感、完成度とも他を凌駕する。- Miles Davis in concert / My funny Valentine ( 1964, Columbia )
- Nancy Wilson / But Beautiful ( 1971, Capitol )
- Like someone in love / Ella Fitzgerald ( 1957, Verve )
- Billie Holliday / Lady Sings The Blues ( 1954, Verve )
- It's Easy To Remember (思い出はやすし)
ロレンツ・ハート(詞)とリチャード・ロジャーズ(曲)のコンビの作。1935年のパラマウント映画「ミシシッピ」で主演のビング・クロスビーが歌った主題歌。彼のレコードは同年春にヒット・チャートで第1位になった。ここでもアンは、下手な歌手だったらとても間がもてそうにない難しいテンポで歌い、このセンチメンタルなバラードを更に味わい深いものとしている。シナトラやペリー・コモ他男性歌手のレコードは沢山あるが、女性歌手のそれは案外少ないので、このアンの歌唱は大いに嬉しい。- Blue Burton / Ann Burton with The Louis Van Dyke Trio
J
- Just One of Those Things
よくあることさと訳される。何がよくあることかと言うと、恋を失うことが世間には良くあること、なのである。で、実際に失ってるのは他ならぬ自分なのだ。"The end of romance"について、意地っ張りの Cole Poterはただ辛いの悲しいのと言う前に、いやあこういうのって、ほら、よくあることなんだよね、と照れているのである。それをまた、あのシナトラが元気一杯に唄っているものだから、一体これって何の歌だ、となってしまったのである。空元気の歌。ポーターならではの言い回しである。- Sing easy - Frank Sinatra / 1953, Captol
- An Evening with Anita O'Day / 1954, Verve
- Ella Fitzgerald Sings the Cole Porter Songbook, Vol.1 / 1956, Verve
- Sarah Vaughan at Mister Kelly's / 1957, Mercury
- The cooker - Lee Morgan / 1957, Bluenote
- Anita O'Day Swings - Cole Porter with Billy May / 1959, Verve
- The Genius of Bud Powell / 1951, Verve
- Just Friends
Sam M.Lewisが詩を書き、ドイツ生まれのJohn Klennerが曲をつけた1931年の作品。もはや二人は恋人ではない、ただの友達なのだ。恋は終わってしまったという失恋のバラード。- Chet Baker sings and plays ( Feb.28, 1955, Pacific Jazz: PJ-1202 )
- An Evening with Anita O'Day ( Aug.11, 1955, Verve )
- Sam Jones / The Soul Society ( Mar.8,10,1960, Riv.12-324 )
- Paul Chambers / Go ( Feb.2 & 3, 1959, Vee-Jay )
- Oscar Peterson / in Russia ( November 17, 1974, Pablo )
- Booker Ervin / The Song Book ( Feb.27, 1964, Pres.7318 )
- Charlie Parker with Strings ( Nov.30,1949, Ver. )
- Just Squeeze Me
1956年にデューク・エリントンが作曲し、リー・ゲインズが作詞したもので、多くの人が採り上げているが、エラ・フィッツジェラルドなんかも歌っている。ヘレンはこの歌をフランス語で歌う。- Easy Like / Barney Kessel Vol.1 (1956, Contemporary)
- Miles Davis Quintet / Cookin' (1956, Prestige)
- "Miles" / The New Miles Davis Quintet (1955, Prestige)
- Helen Merrill / You've got a date with blues (1959, Verve)
- This is Hampton Hawes, Vol. 2 / The Trio (1956, Contemporary)
K
L
- Let's Take The Long Way Home
1943年にアロルド・アーレン作曲、ジョニー・マーサー作詞で作られ、翌44年のミュージカル映画「ヒア・カム・ザ・ウェーブ」(パラマウント)でビング・クロスビーとベティ・ハットンが歌った。- Rosemary Clooney / Sings The Music Of Harold Arlen
- Love for Sale
コール・ポーターが書いたミュージカル「ザ・ニューヨーカーズ」の中のヒット曲。
コール・ポーターほど時代に対してシニカルで、それでいてその時代の気分を如実に反映している作家は他にいないかも知れません。この曲が作られた1930年と言えば世界恐慌のさ中。つまり、何も売れない時代。今の日本と同じように、インチキセールスマンや詐欺師なんかが横行していた時代かもしれません。そして、そんな不安な時代には"こんな商品"が、本当によく売れたのかも知れません。- Anita O'Day /Swings Cole Porter with Billy May ( Verve )
- This is my love / Kimiko Kasai ( CS.SOPN165 )
- 1958 Miles ( CS. 20AP-1401)
- Somethin' Else / Julian "Cannonball" Adderley ( 1958 BN )
- 開けてびっくり・ジャズ詩玉手箱
- Love is Here to Stay(わが恋はここに)
ジョージ・ガーシュインの遺作で、映画「ゴールドウィン・フォリーズ」の中の1曲。1937年に書かれた。死後これを完成させたのは親友オスカー・レバントとバーノン・デユークである。”有名なジブラルタルの崖が崩れようと、どうせそっちは土くれさ。僕の恋は不滅だよ”とノー天気に唄う。ガーシュインは病気を得ても多くの仕事をこなしたが、そんな体調でこんなのんびりしたメロデイが書けるのはやっぱり天才である。シナトラの極めつけとされる。彼の軽さがガーシュインの都会的軽さと合致しているからか。- Jackie McLean / McLean's Scene ( 1956, NewJazz )
- Oscar Peterson #3 / The Way I Really Play ( 1968, MPS )
- MJQ / Concorde (1955, Prestige )
- Pres & Teddy / Lester Young, Teddy Wilson Quintet ( 1956, Verve )
- Bill Evans Trio / Trio '65 ( Verve )
- Love Is The Thing
Loveとくれば、すぐに思い出すのがナット・キング・コールの「ラブ・イズ・ザ・シング」。恋こそは全て、まさにこれにつきる。タイトル曲はビクター・ヤングの作曲。「金も名声も、恋の前には影が薄い。君の腕の中が最上のパラダイスだ。恋こそ全て・・・」と、大変な恋愛賛歌である。- Nat King Cole / Love Is The Thing and more (Capitol)
- Love Letters
エドワード・ヘイマン作詞、ハロルド・アーレン作曲。1945年の映画「ラブ・レター」の主題歌で、アカデミー賞にノミネイトされた実に甘美な愛の歌。66年に黒人ケテイ・レスター、エルビス・プレスリーの歌がヒット、ともにミリオン・セラー。モーリン・オハラは正面から取り組み、ほどよくドラマ性を見せてじっくりと歌い綴る。- Love Letter from Maureen O'Hara ( 1958, RCA LSP-1953 )
- Kenny Drew / Dark Beauty ( 1974, Steeple Chase )
- Nat King Cole / Love Is The Thing and more ( 1956, Capitol )
- Elegance / Kei Marimura ( 1982, Discomate )
- Lover Come Back to Me
1928年のブロードウェイ・ミュージカル『ニュー・ムーン』の主題歌として、O.Hammerstein Uが作詞、S.Rombergが作曲した。ジャズメンにも好んで採りあげられ、ホレス・シルヴァー作曲の『クイック・シルバー』などは、この曲のコード進行を用いた作品として有名。コルトレーンの『ブラック・パールス(=響きの意味)』での名演も良いが、ここはアル&ズートのグループがお得意のナンバーだけに良い。特に『ハーフ・ノートの一夜』は、ライブということもあって実にリラックスしたスィンギーな演奏を聞かせる。- Dinah Washington with Crifford Brown ( 1954, Mercury )
- Ben Webster / Soulville ( 1957, Varve )
- Dinah Washington / The Jazz Sides [Omnibas] ( 1958, Mercury )
- Everybody Likes / Hampton Hawes, Vol.3: The Trio ( 1956, Contemporary )
- Zoot Sims & Al Cohn / A Night at the Half Note ( 1959, UA )
- John Coltrane / Black Peals ( 1958, Prestige )
- Kenny Drew / By Request ( Aug.24 & 25, 1985 / Baystate )
- Hampton Hawes / The Trio Vol.3: Everybody Likes ( Jan.25, 1956 / Cont. 3523 )
- Ben Webster / Soulville ( Oct.15,1957, LA. / Ver. )
- 開けてびっくり・ジャズ詩玉手箱
M
- More than you know
これは勝手な女の歌で、何が何でもアンタが好き、それはアンタが知る以上さ、という内容。恋とは本来相手を自分のものにする手段であるが、ここでは恋するという手段が目的になっている。相手がどう言おうと、とにかくアンタが好きなのよ、と迫る。怖い歌だが、「ティ・フォー・トゥー」のビンセント・ユーマンスがメロディを付けたから、しっとりとした仕上がりになり、これを年増が歌うと一種凄味が出ることとなった。歌詞を書いたのはビリー・ローズとエドワード・エリスク。1929年、大恐慌の年に作られた。- Like someone in love / Ella Fitzgerald ( Verve )
- My Foolish Heart
composer: Washington-Young- Bill Evans Trio / Waltz for Debby
- Journey / Yasuko Agawa
- Bill Evans at Town Hall / Bill Evans Trio [+3]
- My Funny Valentine
composer: Rodgers & Hart- Miles Davis Quintet / Cookin'
- Lena, A New Album / Lena Horne
- Anita O'Day sings the winners +7
- Chet Baker Quartet / Jazz at Ann Arbor
- Sing Easy / Frank Sinatra
- Kenny Drew by request (Baystate)
- Grantstand / Grant Green
- Jam Session / Clifford Brown All Stars
- The Best of The Gerry Mulligan Quartet with Chet Baker
- Miles Davis The Complete Concert 1964 / My funny Valentine + Four & More
- Yoshihiko Hosono featuring Toshihiro Nakanishi - Without A Song
- Chet Baker Sings
- Stan Getz & Chet Baker - Line for Lyons
- Manhattan Jazz Quintet - My Funny Valentine
- Heren Merrill / Ron Carter - Duets
- Keith Jarrett Trio - Still Live
- The Portrait of Sarah Vaughan - The Golden Mercury years 1954-67
- Chet Baker - My Funny Valentine
- Bobby Timmons - This Here
- Chris Connor - My Funny Valentine
- Who is Gary Burton?
- Miles Davis in Concert / My Funny Valentine
- Miles in Tokyo
- Bill Evans & Jim Hall / Undercurrent
- Jim Hall in Berlin / It's nice to be with you
- My One and Only Love
ガーシュインのミュージカルで10年位前にツイッギーとトミー・チェーンで再上演されたのは"My One and Only"で、こっちはそれに"Love"が付く。ガーシュイン・チューンも名曲だが、ラブの分だけバラードとしてこっちの方がポピュラーになった。ロバート・メリンとガイ・ウッドという地味な2人が1953年に書いた作品でフランク・シナトラが唄って世に出したのである。ジャズ・マニアにはジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマンとの共演盤で有名になったといういきさつがある。- John Coltrane and Johnny Hartman ( 1963, Impulse )
- Oscar Peterson / We Get Requests ( Verve )
- My Romance
35年のミュージカル「ジャンボ」のナンバーで、ロレンツ・ハート(詞)とリチャード・ロジャース(曲)という名コンビの作。私のロマンスにはお月様も青いラグーンも輝く星も要らない、ただあなたがいてくれるだけでいい・・・という恋のバラード。オハラは雰囲気作りにうまさを見せ、実に美しく歌い上げる。フレッド・アステア辺りが軽く唄うと感じの出る曲だ。旋律が美しいのでインストものでも良く採り上げられ、ビル・エヴァンスも好みの曲のようだ。ビルの気だるい表情とフレーズ、フィーリングがずばりジャズの本質に迫る。演奏はスインギーでもビルの心はいつも影がある。ベースとのインタープレイはまさにロマンだ。
- Benny Golson / Free ( 1962, Cadet )
- Bill Evans Trio / Waltz for Debby ( 1961, Verve )
- Bill Evans / New Jazz Conceptions ( 1956, Riverside )
- Boss Tenor / Gene Ammons ( 1960, Prestige )
- Love Letter from Maureen O'Hara ( 1958, RCA )
- My Shining Hour
1943年の作品。ミュージカル映画「ザ・スカイ・ザ・リミット(青空に踊る)」(RKO)でフレッド・アステアが紹介した。作曲:ハロルド・アーレン、作詞:ジョニー・マーサー。1943年度のアカデミー主題歌賞にノミネートされた。この年はこの曲と、Happiness A Thing Called Joe、ザット・オールド・ブラック・マジックとアーレンの作品が3曲もノミネートされた。急テンポで歌われることも多いが、ロージーはミディアム・スローで充分にためて歌う。- Never make your move to soon / Ernestine Anderson
- Love Letter from Maureen O'Hara
- Rosemary Clooney / Sings The Music Of Harold Arlen